はじめに:我が子が不登校になったきっかけ
現在ドバイ在住中の我が家ですが、まだ日本に住んでいた頃(コロナ禍)から、息子の登校しぶりが始まりました。
「給食の時間話しちゃいけないあの空間が憂鬱だ。」
この言葉をきっかけに、みるみる学校に行かなくなってしまいました。
この頃息子は小学5年生。
ちょうどその頃、海外移住が決まったので、「海外に引っ越したら、心機一転して頑張ろうね。」とお話ししており、ドバイに引っ越してから2年ほどは頑張ってインターナショナルスクールへ通ってくれていました。
しかし、次第に、「英語が難しくなってきた。」、「バスでの通学が嫌だ、日本みたく歩いていける距離がいい。」「お腹が痛い。」など毎日、何かと理由をつけながらまた休むようになってしまいました。
ちなみに、日本にいたときからできる限りの英会話対策は行ってきましたが、それでも実際にインターナショナルスクールへ通うと、言語の壁は大きかったようです。
海外で不登校になった息子に試したこと

息子の場合、日本でもドバイでも、良くも悪くも、「意地悪な先生がいる」とか、「友達にいじめられている」などの先生方との話し合いや転校で解決できるような理由が特になかったため、「どうするべきなのか?」、「どうしたらまた学校に通ってくれるのか?」私たち両親もかなり悩みました。
下記のように、できる限りのことは試してみました。
ゆっくり休ませてみる
ネットで調べると、「一度ゆっくり休ませたほうがいい。」、「また行かないの?と子どもを責めちゃいけない。」というような記事を見かけたのでしばらく試してみました。
病院での検査
毎朝のように「お腹が痛い」と、登校時間になるとトイレにこもり出てこなくなるので、念の為、何度か病院に連れていき、様々な検査をしたのですが、問題はありませんでした。
心因的な理由での腹痛だったのかもしれません。
インターナショナルスクールの先生方へ相談
何度も学校の先生にメールや電話、足を運んで相談をしました。
校長先生や英語サポートの先生はとても優しく、親身になってどうしたら息子が学校に来てくれるかを考えてくれました。
- 少しの時間だけでも来れるかな?
- 英語が難しいなら、英語サポートクラスの時間帯だけ来れるかな?
- 授業が嫌になったらいつでも教室を出て保健室や先生のもとに来ていいよ。
日本人学校への転校を検討
「言語の問題を気にしているならとりあえず、日本人学校に行く?」と声をかけてみましたが、それも嫌だと拒否されてしまいました。
結論:学校そのものが嫌!?
息子の要望をどれも叶えようと、できる限りのことをしてみたのですが、残念ながらどれも良い効果は見られませんでした。
きっとどの息子の要望も、一時的な私たち親の質問に対する、絞り出した言い訳なだけで、学校そのもの自体が嫌なのかもしれません。
『誰が嫌』、『何が嫌』というようなシンプルな理由ではないように思えました。
海外で子どもが不登校になると大変なこと

言語問題
学校に相談するにはもちろん私たち親の英語力も必要不可欠になってきます。
チャットやメールでは、翻訳アプリを使えますが、電話や実際に対面して話し合う際には、私も伝えたいことがきちんと伝えられず、とてももどかしかったです。
英語を話せる夫のサポートが必須でした。
日本のような不登校用サポートがない
近年、日本では様々な不登校生徒用のサポートがあります。
しかし、海外にはそもそも日本ほどの『不登校』という概念がないように感じました。
というのも、海外では英語を話せれば、様々なホームスクールを選択することができるのです。
それゆえ、通学が嫌になったら、数あるホームスクールの中から自分に合う学校を見つけられるので、日本のような不登校になるということはあまりないように思います。
留年してしまう
私たちが一番ストレスに感じてしまったインターナショナルスクールの制度は、低学年から既に起こりうる『留年』というシステム。
日本では、例え不登校になってしまっても中学3年卒業まで、つまり義務教育は終えることができるのです。
しかし、インターナショナルスクールは、小学生から、出席日数があまりにも少なかったり、勉強の遅れが大きいと留年してしまうことがあるのです。
つまり、『子どもは学校に行かずに学年も上がれないけど、学費だけは発生してしまう』ことも有り得るのです。
ただし、学校の方針や先生との相談で状況が変わることがあります。
親子関係も悪い方向へ
こうした、留年のシステムに慣れていない私たちは強くストレスや焦りを感じるようになってしまいました。
息子も「学校には行きたくないけど、留年するくらいならもう退学してしまいたい」という気持ちに陥り、私も「それなら学校に行ってよ!どうしたらいいの?」と、親子関係はどんどん悪化してしまいました。
海外で息子が不登校になって我が家が下した最終的な決断
これまで私ができるだけのことは試行錯誤しながら頑張ってきましたが、どれもうまくいきませんでした。
泣く泣く、我が家が下した最終決断は、『ひとまず中学3年生を卒業するまで、日本に戻ること』でした。
しかし、夫の仕事上、家族みんなでの急な帰国は難しく、親戚の協力をお借りして、『中学2年生の息子をひとまず中学卒業するまでの期間、日本に住まわせること』で、私たち母親、父親、息子もそれぞれみんな納得することができました。
最初は、私が寂しくて堪らなかったのですが、息子の様子がみるみる明るくなっていきました。
いまだに、きちんと毎日通学することは難しいようですが、日本の不登校サポートや先生方のお力を借りて、なんとか過ごせています。
海外の不登校用サポートってあるの!?:まとめ

英語が話せれば選択肢はかなり広い
結論、海外で我が子が不登校になってしまった場合、英語ができればホームスクーリングなどの選択肢がかなり広いです。
英語での授業が難しいとなると選択肢がせばまる
しかし、英語での授業が難しいとなると、日本では通信制の学校は今のところ、高校からしか認められていないため、海外で小中学校の年代の間に我が子が不登校になってしまうと、なかなか厳しい状況に陥ってしまうのが現状です。
ただし、現地に日本人学校があり、そちらに子どもが通学してくれるなら義務教育を無事に終えることができます。
私も、一時期は何が子供にとってベストなのか?毎日悩んでたくさん調べ、試しました。
私のこの体験談が少しでも誰かのお役に立てたら幸いです。
※この記事は、筆者の家族の実体験をもとに構成しています。
海外での不登校や教育に関する支援体制は、国や地域、学校によって異なる場合があります。
お子様の様子に心配がある場合は、信頼できる専門機関や医療機関へご相談ください。
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